名画研究会

「なぜこの絵は名画と呼ばれるのか」を追求しています。youtubeチャンネル「Masterpiece Lab.」も更新中。

【解説動画】クリムトの「接吻」が名画と呼ばれる理由3つ!

【完全解説】クリムトの「接吻」が名画と呼ばれる理由3つ! 【動画の概要】クリムトの代表作「接吻」がなぜ名画と呼ばれるのかを徹底解説します。 ■名画と呼ばれる理由3つ① 超現実(00:20~)② 官能美(03:45~)③ 深い精神性(05:07~)④ エピローグ(06…

【後編】クリムト「接吻」が名画と呼ばれる3つの理由 3/3

名画と呼ばれる理由③ 深い精神性 「接吻」が名画と呼ばれる三つ目の理由は、絵に込められた深い精神性にあります。 この絵のモデルは、クリムトと、クリムトの最愛の女性エミーリエだという説が濃厚です。単純に考えると「愛し合う男女」というシンプルなテ…

【中編】クリムト「接吻」が名画と呼ばれる3つの理由

名画と呼ばれる理由② 官能美 「接吻」が名画と呼ばれる二つ目の理由は、女性の官能的な美しさにあります。 クリムトは、「女性の画家」「エロスの画家」と呼ばれ、限りなく「女性」を追求した画家でした。 アトリエに複数の女性モデルを「裸」で待機させてお…

【前編】クリムト「接吻」が名画と呼ばれる3つの理由

今回の名画は、グスタフ・クリムトの「接吻」です。 この絵がクリムトの最高傑作と呼ばれる理由 ①超現実 ②官能美 ③深い精神性 について解説していきたいと思います。 【タイトル】接吻(The Kiss)(1907−1908) 【作者】グスタフ・クリムト(オーストリア 1…

【解説動画】ターナー「ポリュフェモスを嘲るオデュッセウス」を3つの観点で解説!~ロンドンナショナルギャラリー展~

【名画解説】ターナー「ポリュフェモスを嘲るオデュッセウス」を3つの観点で解説! 【動画の概要】イギリスを代表する画家ターナーの「ポリュフェモスを嘲るオデュッセウス」を徹底解説します。 ■目次① 風景画とピクチャレスク (00:34~)② 「崇高さ」という…

【解説動画】レンブラント「34歳の自画像」を3つの観点で解説!~ロンドンナショナルギャラリー展~

【完全解説】レンブラント「34歳の自画像」を3つの観点で解説! 【動画の概要】ロンドンナショナルギャラリー展で初来日しているレンブラントの傑作「34歳の自画像」を3つの観点で徹底解説します。 ■目次① レンブラント 2つの異名(00:45~)② 全盛期のレン…

【解説動画】フェルメール「ヴァージナルの前に座る女」を3つの観点で解説!~ロンドンナショナルギャラリー展~

【完全解説】フェルメール「ヴァージナルの前に座る女」を3つの観点で解説! 【動画の概要】 ロンドンナショナルギャラリー展で初来日しているヨハネス・フェルメールの最晩年作品「ヴァージナルの前に座る女」を3つの観点で徹底解説しています。 ■目次 1.命…

【後編】英国風景画家 ターナーを10の視点から解説 〜ロンドンナショナルギャラリー展〜

英国の風景画家ターナーを10の視点から解説する特集の後編です。(①〜⑤について書いた前編ははこちら↓) meigakenkyukai.hatenablog.com ⑥旅する画家 ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー /ヴェネチアの大運河(1835)/ メトロポリタン美術館 ターナー…

【前編】英国風景画家 ターナーを10の視点から解説 〜ロンドンナショナルギャラリー展〜

ロンドンナショナルギャラリー展にターナーの「ポリュフェモスを愚弄するオデュッセウス」が初来日しています。 ポリュフェモスを愚弄するオデュッセウス(1829年)/ ロンドンナショナルギャラリー ゴッホやレンブラント、フェルメールなどと比較すると、日…

【後編】オランダ美術史最大の巨匠レンブラント「34歳の自画像」に迫る ~ロンドンナショナルギャラリー展~

■ レンブラントが自画像を描く理由 自画像を描く画家は多い。その理由は、自分をモデルにするのが最も手っ取り早いからです。レンブラントも例外ではなく、何の束縛を受けることもなくあらゆる実験を試せる勝手の良さから自画像を制作しました。さらに、レン…

【解説動画】ゴッホの ”ひまわり” が名画と言われる理由を徹底解説!~ロンドンナショナルギャラリー展~

解説動画youtubeチャンネル「Masterpiece Lab.」始めました 【動画の概要】 ■ゴッホの ”ひまわり” とはどんな絵? ・ゴッホが最も幸せだった時期の絵 ・色彩表現の研究題材 ■なぜ人々を魅了するのか? ・ゴッホの絵だからこその魅力~手紙の役割~ ・ほぼ単…

観ないと損するBEST5!ロンドンナショナルギャラリー展レポート・感想~実物が素晴らしかった絵画ランキング~

■整理券システムのおかげで快適 コロナの影響で延期となっていたロンドンナショナルギャラリー展に行ってきました。朝10時に国立西洋美術館に到着、13時半入館の整理券を入手。整理券システムのおかげで館内は空いていて、とても快適に鑑賞できました。整理…

【前編】まさに別格 オランダ美術史最大の巨匠レンブラント「34歳の自画像」に迫る

■「34歳の自画像」日本初公開 コロナの影響で延期となっていたロンドンナショナルギャラリー展が遂に今日から始まりました。ロンドン・ナショナル・ギャラリーが所蔵するマスターピースが多数初来日していますが、その中でもゴッホのひまわり」やフェルメー…

ついに!!ロンドンナショナルギャラリー展!開幕決定!!

ロンドンナショナルギャラリー展の新しい日程がようやく決まりましたね! artexhibition.jp ロンドンナショナルギャラリーは1824年に、銀行家のアンガースタイン氏が持っていたコレクションを国が買い取って始まったと言われています。その後も実業家や一般…

【映画レビュー】チューリップ•フィーバー 肖像画に秘めた愛(2017)

本作は、フェルメールの絵画の世界観を映像化したことで話題を呼びました。原作はイギリスの作家、デボラ・モガーの小説です。 チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛 この映画の見どころは、フェルメール絵画の世界観の背景にあるチューリップ・バブル…

【映画レビュー】真珠の耳飾りの少女(2003)

17世紀オランダの画家、ヨハネス・フェルメールの肖像画をモチーフにした小説の映画化。若き日のスカーレット・ヨハンソンが絵のモデルの少女を演じ、フェルメールとのプラトニックでありながら官能的な愛をテーマにストーリーが展開。 真珠の耳飾りの少女…

【おまけ】「ヴァージナルの前に座る女」には原作がある?フェルメールが参考にした画家とは ~ロンドンナショナルギャラリー展~

■インスピレーションを与えたと考えられる作品が存在 今回ロンドンナショナルギャラリー展で来日するフェルメールの「ヴァージナルの前に座る女」ですが、この絵には構図などを参考にした、ベースとなる作品があることが知られています。それがヘラルト・ド…

【後編】フェルメール「ヴァージナルの前に座る女」に秘められた意味 ~ロンドンナショナルギャラリー展~

ヴァージナルの前に座る女(1672)/ ロンドン・ナショナル・ギャラリー ■2種類の楽器が持つ意味 この絵には2種類の楽器が描かれています。ひとつは作品名にも入っているピアノのような鍵盤楽器、ヴァージナル。もうひとつは左下に描かれているチェロのよう…

【前編】初来日 フェルメール「ヴァージナルの前に座る女」~ロンドンナショナルギャラリー展~

■フェルメールの最晩年作品 謎の多いフェルメールが最晩年に描いたと言われている作品が「ロンドンナショナルギャラリー展」で初来日します。実はこの作品、フェメールが描いた作品ではあるものの「名画」であるかは議論の余地があるようです。ただし、知れ…

ゴッホの「ひまわり」は ”ほぼ単色だけ” で描かれた傑作 ~ロンドンナショナルギャラリー展~

■黄色を基調に描かれている ロンドンナショナルギャラリー展で来日する「ひまわり」は、全11作品描かれたひまわりシリーズの中でも最高傑作と言われています。その理由は、とても完成度の高い"単色で描かれた絵"だからです。花と背景が同一系統色であるに…

ゴッホが描いた「ひまわり」だからこその魅力 ~ロンドンナショナルギャラリー展~

■ゴッホの絵画は「手紙」が重要 ゴッホの「ひまわり」が何故ここまで我々を魅了するのか、その理由のひとつはゴッホの4歳年下の弟テオとの「手紙」にあります。 テオドルス・ファン・ゴッホ(1857~1891) テオは経済的にも精神的にもゴッホの大きな支えとな…

ゴッホ「ひまわり」~全11作品も描かれたワケ~ ロンドンナショナルギャラリー展~

■ひまわりは色彩表現の研究題材として描かれた 「ひまわり」が複数枚存在することは有名な話です。 実は、全11作品描かれました。パリ時代に4作品、アルル時代に7作品。 いわゆる“ゴッホのひまわり”は、アルル時代の7作品を指すことが多く、全て同じ構…

「ひまわり」は、ゴッホの純粋な希望の欠片 ~ロンドンナショナルギャラリー展~

■初来日するロンドンの「ひまわり」 ロンドンナショナルギャラリー展でゴッホの「ひまわり」が初来日します。 ひまわり(1888)/ ロンドン・ナショナル・ギャラリー 「花」をモチーフにした絵画の中ではもっとも有名な作品です。ただ、この作品を見てこんな…

名画研究はじめます

はじめまして。 突然ですが、 日本の展覧会の観客動員数は世界トップレベルだということをご存じですか。 世界展覧会観客動員数ランキングでは常に上位に位置し、 この結果だけを見ると、日本人は美術に関心が高いんだなぁと感心します。 しかし、世界の美術…