【映画レビュー】チューリップ•フィーバー 肖像画に秘めた愛(2017)
本作は、フェルメールの絵画の世界観を映像化したことで話題を呼びました。原作はイギリスの作家、デボラ・モガーの小説です。
この映画の見どころは、フェルメール絵画の世界観の背景にあるチューリップ・バブルです。チューリップ・バブルは、”世界最古の経済バブル”と言われ、17世紀のオランダで1634年から1637 年をピークに発生しました。1632年生まれのフェルメールは、幼少期に少なからずその名残を経験していたのではないでしょうか。劇中の人々は、いろんな意味で常識や冷静さを見失っており、男女も吊り橋効果的に禁断の恋に手を染めがち・・いやそんなことはないと思いますが、そんな感じのストーリーでした。
チューリップ・バブルに興味が湧いたので少し調べてみました。当時、チューリップの色や柄は花が咲くまで分からないとされており、チューリップが自らの意思で色を決めていると噂されていました。中でもモザイク柄は貴重で、突然変異的に発生していたのですが、19世紀になってそれがウィルスが原因ということが判明したそうです。このあたり、とても面白いですね。
関心を持たれた方は、下記ご覧ください。
禁断の恋ということで、ストーリーには賛否あると思いますが、映像は美しく、世界観も悪くなかったので、17世紀のオランダ黄金時代にタイムスリップしたいという方はぜひ。
物語 ★★★
配役 ★★★
演出 ★★★
映像 ★★★★
音楽 ★★★
名画研究会